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森田 俊の部分的に真であり、部分的に偽

モノゴトは六面体。当たり前に見えるモノ。少し視点をずらすと見えるモノ。背景を探すと見えるモノに俯瞰すると見えるモノ。そして、絶対に見えないモノ。

報酬が低い方が満足度が高い?

池谷裕二著作の「脳には妙なクセがある」から興味深いエピソードがあったので紹介する。著者は東京大学薬学系研究科の准教授であり、脳に関わる研究を行っている。

 

被験者を二つのグループに分けて、面白くない単純な作業を行わせる。

作業が完了した後で、一方のグループには1ドル、もう一方のグループには20ドルを払った上で仕事内容が面白かったかどうか全員にアンケートをとる。

どちらのグループが面白いと答えた割合が多いだろうか。

 

アメリカ人のフェスティンガー 博士らが同様の実験を行い、報酬が1ドルのグループの方がより面白いと答えた割合が多いとしている。

 

これは、脳には「自己矛盾は不快であり回避したい」という考えが、予めプログラミングされているからだ。

 

上記の実験では、高額な報酬をもらったグループは作業をしている理由が「報酬のため」だと認識できる。

一方で、低い報酬しか受け取れないグループは、1ドルの報酬は割に合わない。この場合、脳は自己矛盾(何故面白くもない作業をやらないといけないのか?)を解決しようとして、「面白くなかった作業」を「自分から進んでやるほど面白かった作業(だから、報酬が低くても満足だ)」と認識するのだ。

 

いたずらばかりしている子供を叱る場合も同じことが言える。

強く叱った場合、子供は叱られたことを理由にいたずらを一時的にやめる。ただし、しばらくたつと又繰り返す。

一方で、優しく叱られた子供は、叱られたからいたずらをやめるというロジックは成り立たない。つまり、いたずらをやめる場合は、自分の意志であり、いたずらが悪いことだとわかったからだ。

この場合は、繰り返すことは少ないだろう。

 

この結果から、従業員の仕事の満足度を高めるためには、報酬を上げては逆効果だということがわかる。

報酬を上げないことで、従業員は仕事の意義を考えるようになり、結果的に満足度が上がるという訳だ。

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