新入社員のための仕事講座 何故新規事業創出がうまくいかないのか?
大企業ほど、新規事業創出がうまくいかないことが多いように感じる。
この理由を「大企業病である」と断じるのは簡単だが、もう少し原因を考察したみたい。
私は根本的な原因は、「リーダとマネージャの違い」を理解している人が少ないことにあると考える。
では、「リーダとマネージャは何か違うのか?」
インターネットで検索してみると、いくつか記事が見つかった。
リーダーとマネージャーの違いって何?と問われたときの回答まとめ
具体的な違いは、上記のページを参照して頂くとして、我々が理解すべきポイントはリーダとマネージャでは活躍するフェーズが異なるということだ。
下の図を見て欲しい。
これはいわゆる「技術進歩のS字カーブ」と呼ばれるものだ。
技術開発のスタートは緩やかだが、あるきっかけから急速な発展をした後で 再び緩やかになる。
そして、①急速な発展を行う革新期にはリーダシップが求められ、②緩やかな成熟期ではマネジメントが求められるのだ。
小さなスタートアップ企業には、①革新期を支えるリーダはいるが(大体は創業者がこれにあたる)②成熟期を支えるマネージャがいないケースが多い。だから、しばらくするとより大きな企業に吸収されたり、最初は勢いがあっても、数年するとマーケットから姿を消してしまうケースが多い。
大企業は逆で、①革新期においても整然としたマネージメントが求められることが多い。このフェーズでは、やってみないとわからないことが多いが、会社の上層部からは計画作りから始まるPDEAサイクル(P(Plan)→D(Do)→C(Chek)→A(Act))でのマネジメントを求められるため、事業が進まない。
(せめてD(Do)から始まるPDEAサイクルであればなんとかなるのだが、これを認めてもらうのは大変だろう)
会社組織は急には変われないため、この考え方をすぐに変えるのは難しいだろう。
ではどうすれば良いのか?
アイデアはある。それは、「超高速PDCAサイクル」だ。
2週間から1ヵ月サイクルで、PDCAサイクルを回す。
メリットは
・もし、失敗してもすぐに方針転換できる
・うまくいっていれば、成果をすぐに確認できる
・上層部に定期的に報告するネタができる
デメリットは
・計画を立てるための労力がかかる
ただし、計画は毎回毎回、一から立てるのではなく、あくまでも前回のものをベースに修正していくため、一度このサイクルが確立すれば負荷は少ないはずだ。