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森田 俊の部分的に真であり、部分的に偽

モノゴトは六面体。当たり前に見えるモノ。少し視点をずらすと見えるモノ。背景を探すと見えるモノに俯瞰すると見えるモノ。そして、絶対に見えないモノ。

社会人のためのマネジメント講座 組織論

(1)50万年前の狩猟採取時代

今から50万年間、人類は狩猟生活をしていました。

最初は石や槍を投げてマンモスなどの大型動物を獲っていましたが、弓矢や網の開発によって、動きの早き小動物を獲ることができようになりました。

この時代では、よりたくさんの獲物を獲る人が偉かったのでしょう。価値を図る尺度は獲物の大きさや量です。

 

(2)1万5000年前の農耕時代

今から1万5000年前に農耕が始まりました。

農耕はこの時代最大のイノベーションであり、瞬く間に人口が増加することになります。

この時代では、治水や農耕の高い技術を持つ人が偉かったのでしょう。価値を図る尺度は、農作物の収穫高、およびそのプロセスの質です。

 

(3)18世紀後半からの工業化時代

約250年間に、産業革命を契機した工業化社会が始まりました。

当時の工場は多くても100名ぐらいの規模でしたが、フレデリック・テーラーという人物が科学的管理法というものを編み出しました。ここで初めて「マネジメント」という概念が登場することになります。テーラーの考え方は「無理・無駄・ムラ」を省けば能率があがるというものでした。

これまでのものづくりの現場は職人が中心でしたが、テーラーはその職人の作業を細かいプロセスに分解し、分解したプロセスごとにどうすれば生産性を高められるのかを統計的に明らかしようとしたのです。

この時代では、生産性が高い人が偉い人です。生産性とはインプットに対するアウトプットの大きさを言います。限られた資源(ヒト・モノ・カネ)を元により大きな結果を生み出す人が評価されるのです。

 

(4)1995年からのネットワーク時代

1995年以降のインターネットの爆発的な普及により、人と人のつながり方や情報の流れが変わりました。知識や情報、サービスといった無形のものが価値がる時代です。

国境や、文化、人種、政治、階層というあらゆるものを超えてオープンな世界が始まっています。

では、この時代ではどういった価値を実現した人が偉いのでしょうか?中心となる価値尺度は何でしょうか?

実はわれわれはこれを明確に定義できていません。

我々は工業化時代とネットワーク時代の価値尺度の間をさまよっているように思えます。

この時代は、正解がない時代です。工業化時代のような単一の価値尺度の時代であれば、優秀な上司の指し示す選択肢に間違いはありませんでしたが、ネットワーク時代では必ずしも上司の示す道が正解にならない場合があります。この時代はチームの多様な価値観を武器にビジネスの世界で勝負しなければなりません。

 

しかし、いまだに「俺についてこい」というマネジメントの幻想を捨てきれない上司はたくさんいます。彼らが間違っていること(もちろん常に間違うわけではありませんのでご注意を)は部下にも分かっていますが、このようなタイプの人は往々にして声が大きいので部下は誰も逆らえないでしょう。過去はそれでうまくいってきたので無理もありませんが・・・。

 

参考文献:

組織を変える「仕掛け」 (光文社新書)

組織を変える「仕掛け」 (光文社新書)